省電力IoTゲートウェイが新シリーズとして機能強化 ~コンテナ型の新OSを搭載し、長期運用のIoTシステムにも最適~
2022年7月26日
株式会社アットマークテクノ
省電力IoTゲートウェイが新シリーズとして機能強化
~コンテナ型の新OSを搭載し、長期運用のIoTシステムにも最適~
株式会社アットマークテクノ(本社:札幌市、代表取締役:實吉 智裕、以下アットマークテクノ)は、太陽光パネルと蓄電池で運用可能な省電力IoTゲートウェイの新シリーズ「Armadillo-IoTゲートウェイA6E(以下、本製品)」を開発しました。
2021年3月にリリースされた「Armadillo-IoTゲートウェイA6(以下、A6)」は商用電源がない環境でも、太陽光パネルと蓄電池で運用可能な間欠動作するIoTゲートウェイとして好評を博しました。本製品はA6で培われた技術をベースに、より実用的で使いやすく進化させた新シリーズです。標準搭載するI/O機能を充実させ、各種用途に適用しやすくしたほか、ソフトウェアアップデート機能が標準化されたArmadillo Base OSを採用したことで、長期に渡って運用するIoTシステムにも安心して採用することができます。
(1) I/O機能を強化しRS485、接点入出力2ch/2chを標準搭載
従来の「A6」に搭載されていたLAN、USB2.0のインターフェースに加えて、多くの事例で利用されているRS485シリアル通信(半二重)、接点入力2ch、接点出力2chを標準搭載しました。また、筐体内の基板には更なる拡張インターフェース(UART/GPIO/I2C/SPI/CAN/PWM/他)が用意されており、幅広い目的に沿った拡張をすることができます。
(2) コンテナ型のArmadillo Base OSを搭載し、差分アップデートにも対応
LinuxをベースとしたArmadillo Base OSはコンパクトでセキュリティリスクが抑えられたコンテナアーキテクチャーのOSで、標準でソフトウェアアップデート機能を有しています。アプリケーションソフトウェアはコンテナ上で動作し、コンテナのアップデートで新機能の追加やセキュリティ更新をすることができます。また差分アップデート機能にも対応しているため、アップデート時の通信容量を抑えることができ、通信速度が限られているLTE-M回線でも運用しやすくなっています。
(3) 各種クラウドIoTサービスに対応したゲートウェイコンテナを提供
各種クラウドIoTサービス(Azure IoTやAWS IoT Core)に対応したゲートウェイコンテナを用意しました。従来のA6では、ユーザー自身が開発するアプリケーションソフトウェアで、ゲートウェイとしての機能の他、通信障害時の対応、セキュリティ対応、間欠動作時の挙動などの難しい課題を自ら解決する必要がありました。今回、あらかじめ用意されたゲートウェイコンテナを活用することで、これらの課題に対処することができ、短期間にIoTシステムを構築可能です。
(4) 用途に合わせて複数のラインアップを用意
クラウドとの通信回線にLTE-M(Cat.M1)を採用した「Cat.M1モデル」を標準として、より高速な通信を必要とする用途向けにLTE(Cat.1)を採用した「Cat.1モデル」、既設のLAN/無線LANを利用する安価な「LANモデル」が用意されています。
「本製品は「Cat.M1モデル」の開発セット(型番: AG6221-C01D0)が2022年10月から36,300円(税込)で出荷される予定です。これ以降、「LANモデル」「Cat.1モデル」と順次リリースされます。また、10月の発売に先立ち、今週開催予定の各展示会・イベントで本製品を展示します。
■ SORACOM IoT Solution Day 2022(2022年7月28日に東京で開催)
■ ET & IoT West 2022(2022年7月28日~29日に大阪で開催)
Armadillo-IoTゲートウェイ A6E Cat.M1モデル開発セットの主な仕様
CPU | NXPセミコンダクターズ製 i.MX 6ULL Arm Cortex-A7(528MHz) |
---|---|
RAM | 512MB(DDR3L-800) |
ROM | 3.5GB(eMMC)[※1] |
LAN | RJ45×1(100BASE-TX/10BASE-T, AUTO-MDIX対応) |
モバイル通信 | LTE Cat.M1(3キャリア対応) |
USB | USB 2.0(Host)×1(High Speed) |
シリアル | RS485半二重 |
I/Oポート | 接点入力(DI)×2, 接点出力(DO)×2 |
SD/MMC | マイクロSDスロット×1 |
入力電源 | DC8~26.4V |
消費電力(参考値) | 約2mW以下(シャットダウン時), 約120mW(スリープ時), 約600mW(アクティブ時), 約1300mW(アクティブ時、LTE連続通信) |
動作温度範囲 | -20~+60℃[※2] |
拡張インターフェース | 2.54mm ピンヘッダ UART, GPIO, I²C, SPI, CAN, PWM 他 |
セキュアエレメント | NXPセミコンダクターズ製 SE050 |
外形サイズ | 106×90×32.2mm[※3] |
2022年7月時点の情報です。製品発売までに変更となる場合がありますので予めご了承ください。
[※1] pSLCモードで動作します。
[※2] ただし結露なきこと。
[※3] 突起部分を除くサイズです。
プレスリリースのPDF版は下記より閲覧いただけます。
関連ページ
Armadillo-IoTゲートウェイ A6E 製品概要(Armadilloサイト)
アットマークテクノおよび「Armadillo」について
株式会社アットマークテクノは、組み込み機器向けの省電力CPUボードとその関連技術を自社独自ブランド「Armadillo(アルマジロ)」として展開しています。「Armadillo」は2001年に初代機を開発して以来、データロガーや通信機器、産業機器の操作盤やインフォメーション端末など、さまざまな組み込み機器のプラットフォームとしてご採用いただいています。2014年には「Armadillo-IoTゲートウェイ」シリーズを開発、以降IoT時代にマッチする製品開発を推進し、2020年にはシリーズ累計で50万台超の出荷を達成しました。
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