i.MX 8ULP搭載、超小型で省電力な実装型CPUモジュール「Armadillo-900」を開発 ~JC-STAR★1にも適合可能なセキュアIoT機器を短期間に開発可能~


アットマークテクノ

2024年10月16日

株式会社アットマークテクノ

i.MX 8ULP搭載、超小型で省電力な実装型CPUモジュール「Armadillo-900」を開発
~ JC-STAR★1にも適合可能なセキュアIoT機器を短期間に開発可能 ~

株式会社アットマークテクノ(本社:札幌市、代表取締役:實吉 智裕)は、NXPセミコンダクターズ製SoC「i.MX 8ULP」を採用した組み込みプラットフォーム"Armadillo(アルマジロ)"の新シリーズの第一弾として、CPUモジュール型の「Armadillo-900(以下、本製品)」を開発しました。本製品は31mm角の実装型CPUモジュールとLinuxベースのIoT機器向けOS「Armadillo Base OS(以下、ABOS)」を組み合わせた超小型の組み込みプラットフォームです。本製品により省電力でセキュアなIoT機器を短期間に開発することができます。

本製品は実装型のCPUモジュールで、31mm角のサイズに、SoC、メモリ、ストレージ、電源回路などIoT機器としての主要な機能が高密度に集積されています。IoT機器のハードウェア設計者は、本製品を利用することでSoC周りの煩雑で高度な設計が不要となり、要求仕様に合わせたインターフェース部分(マザーボード)の開発に特化することができます。また本製品に搭載されているABOSはセキュリティ機能が充実しているため、本製品を採用することで、省電力かつセキュアなIoT製品を短期間に開発・製造することが可能です。

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(1) i.MX 8ULP搭載 省電力なシステム設計が可能

搭載するSoC「i.MX 8ULP」は、28nm FD-SOIプロセスで製造され、高い処理能力ながらも、省電力性に優れています。多彩な電力コントロール機能を持つことも1つの特長です。本製品ではShutdown、Deep Sleep、Sleep、Activeの4つの動作モードを提供し、これらの動作モードを組み合わせることで間欠動作を実現し、バッテリーを搭載したモバイル端末への適用も可能です。

(2) ヘテロジニアスマルチコアを活用したLinux+FreeRTOS環境で柔軟なシステム開発

i.MX 8ULPには複数の異なるタイプのCPUコアが搭載されており(ヘテロジニアスマルチコア)、通信機能やGUIにはArm Cortex-A35上で動作するLinuxアプリケーションで、高速な周期処理やアナログ信号の計測にはArm Cortex-M33上で動作するFreeRTOSアプリケーションで処理することが可能です。多様な要求仕様へ柔軟に対応し、IoT機器のシステム開発を実現します。

(3) コンテナ型でセキュアなOS、JC-STAR★1適合のIoT機器も簡単に開発

ABOSはIoT機器向けのLinuxベースのコンテナアーキテクチャのOSです。ABOSそのものがセキュリティ要件適合評価及びラベリング制度(JC-STAR)の★1に適合しやすい構造であるため、ユーザーは工数を大幅に増やすことなくセキュリティ対応IoT機器を開発することが可能です。IoT機器の運用管理クラウドサービス「Armadillo Twin」と組み合わせることで、現場に設置したIoT機器の死活監視のほか、遠隔操作や、ソフトウェアのアップデート(OTA)も可能です。

本製品は2025年春に発売、サンプル価格は15,000円(税込: 16,500円)の予定です。発売に先立ち、本製品は幕張メッセにて開催される「Japan IT Week 秋」(主催: RX Japan株式会社、会期: 2024年10月23日~25日)のアットマークテクノブース(3ホール, 小間番号: A10-2)にて展示します。

Armadillo-900 製品仕様
CPU NXPセミコンダクターズ製 i.MX 8ULP
Arm Cortex-A35 (800MHz)×2
Arm Cortex-M33 (216MHz)
RAM 1GB (LPDDR4x)
ROM 3.8GB (eMMC)
GPU OpenGL® ES 3.1, OpenCL™, Vulkan®, OpenVG1.1
LAN RJ45×1 (100BASE-TX/10BASE-T, AUTO-MDIX)
無線LAN 拡張可能
USB USB 2.0(Host/Device)×2(High Speed) 拡張可能
SD/MMC SD×2拡張可能
カレンダ時計 SoC 内蔵RTC使用可能, I2C拡張可能
カメラ入力 MIPI CSI-2 (2レーン)×1
ビデオ出力 MIPI DSI (4レーン)×1
拡張IF I2C, I3C, SPI, CAN, SDIO, ADC, I2S, MQS
UART: 3.3V CMOS×最大2, 1.8V CMOS×最大3
GPIO: 3.3V GPIO×最大18, 1.8V GPIO×最大77
セキュアエレメント SE050搭載
入力電源 DC5V±10%
動作温度範囲 -20~+70℃
外形サイズ 31mm×31mm
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プレスリリースのPDF版は下記より閲覧いただけます。

関連ページ

Armadillo-900 製品カタログ(Armadilloサイト)
Armadillo Base OSの詳細情報(Armadilloサイト)
Armadillo新製品発表会の配布資料(PDF)

株式会社アットマークテクノおよび「Armadillo」について

株式会社アットマークテクノは、組み込みプラットフォームのリーディングカンパニーとして、独自ブランド「Armadillo(アルマジロ)」を展開しています。「Armadillo」は2001年に初代機を開発して以来、20年以上にわたり累計80万台を超える省電力CPUボードとIoTゲートウェイ、その関連技術を提供し、データロガーや通信機器、産業機器の操作盤や情報端末など、IoT機器プラットフォームとしてご採用いただいています。

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