ネットワークに対応したFPGA/CPLD用の高速JTAGダウンローダを開発
組込み機器開発のシステムハウスである株式会社アットマークテクノ(本社:札幌,代表取締役 実吉智裕)はネットワーク対応のFPGA/CPLD向け高速JTAGダウンローダ「JTAG-Blazer」を開発しました。
FPGAとCPLDはともにプログラム可能なLSIで、動作させるにはプログラム情報(コンフィグレーションデータ)をFPGA/CPLDにダウンロードする必要があります。従来は、パソコンからパラレルケーブルやUSBケーブルなどを利用してダウンロードしてきましたが、ケーブル長による配置場所の制限、低い転送速度、また通常のノートPCではパラレルポートが無いことが多いなど様々な問題点があり、新たなJTAGダウンローダが求められていました。
「JTAG-Blazer」は専用ハードウェアで構成された小型のJTAGダウンローダで、FPGA/CPLD用コンフィグレーションデータを高速(最大約12.5Mbps)にダウンロードすることができます。ネットワーク(10BASE-T/100BASE-Tx)に対応しているため、従来のパラレルケーブルやUSBケーブルによるダウンロードと異なり、ケーブル長による制限を受けません。「JTAG-Blazer」により、ネットワークに接続している遠隔のパソコンからのダウンロードが可能になります。 また、コンフィグレーションデータを「JTAG Blzer」内に保存することが可能です。保存したコンフィグレーションデータはパソコンを使用することなく、「JTAG-Blazer」上のボタン操作だけでダウンロードすることができます。FPGA/CPLDデバイスの設置された場所まで持ち運んで、ボタン操作で次々にFPGA/CPLDのコンフィグレーションデータを更新するといった使い方も可能となります。 対応するJTAGの信号電圧は2.5V~5Vと広く、さまざまなデバイスに使用できます。
開発された「JTAG-Blazer」は7月7日から東京ビッグサイトで開催される「第7回組込みシステム開発技術展(ESEC)」の「組込みLinuxゾーン」にて展示されます。
〔写真〕 JTAG-Blazer
■仕様一覧
接続JTAGデバイス数 | 最大128デバイスチェーンに対応 |
コンフィグレーション速度 | 変更可能(最大12.5Mbit/sec) |
保存コンフィグデータサイズ | 約16Mbit |
Ethernet | 10BASE-T/100BASE-Tx |
LEDインジケータ | スタンバイ, ビジー,エラー |
スイッチ | -電源ON/OFFスイッチ |
-書き込み開始ボタン | |
外形寸法(WxHxD) | 91 x 34 x 61 〔mm〕 |
入力電源 | DC5V |
専用書込みソフトウェア | -WindowsXP/2000版: GUIツール |
-Linux(x86)版: コマンドツール | |
対応予定デバイス | SpartanII/IIEシリーズ |
Spartan3シリーズ | |
Virtex-IIシリーズ | |
Virtex-IIProシリーズ | |
C9500シリーズ | |
CoolRunnerシリーズ | |
XC18Vシリーズ | |
TE7720(東京エレクトロンデバイス) | |
(※JTAG信号電圧2.5V~5Vに対応) |
■販売価格
37,800円(税込み)
■販売時期
2004年8月中
■アットマークテクノについて
株式会社アットマークテクノは、 1997年11月に設立されたシステムハウスでマイコンを使用した組込み機器のハードウェア/ソフトウェアの総合した開発を得意としています。Linuxに対応した小型CPUボードを中心に、情報家電向けに特化した技術開発を行っています。同社についての詳細な情報はホームページ http://www.atmark-techno.com/ で公開しています。